ほとんど読書感想、たまに日記、まれに映画感想。


by hiro-iti
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撓田村事件―iの遠近法的倒錯

著者:小川勝己

「撓田ではよそ者は禍のしるし。
大いなる厄災をもたらし、自らもまた生きてこの地を出られない。」

岡山県の山間の集落・撓田で起こった殺人事件。
下半身を噛み千切られたように失われた死体は土地の権力者・朝霧家の関係者だった。
惨劇は続き、朝霧家の関係者が殺されていく。
事件は30年前に起きた忌まわしい殺人事件の再来なのか、それとも何者かの朝霧家に対する復讐なのか。


おどろおどろしい内容を想像していたものの、実際はそうでもありませんでした。
村に伝わる忌まわしい言い伝えや、陰惨な事件に閉鎖的な村が舞台、と一見ホラー色満載な筈なのに、なんだか全体的に明るい雰囲気が・・・・なぜだ?

「横溝正史へのオマージュ」とはっきり書かれているので、ようするにコレはパロディだったのでしょうか。
あ、でも自分は横溝正史の作品は一冊も読んだ事はないのです。
映画やドラマはいくつか見たことはありますが。
生まれて初めて映画館で観た映画は「女王蜂」だったし・・・。
小学校に上がりたての自分を、どういうつもりでウチの親はこの映画を観に連れていったのかはいまだに謎です。

ミステリーとしてはそれなりに面白かったのですが、気になる点がひとつ。
金田一ばりの探偵が出ては来るのですが、この人物が中途半端。
最初の方ではこの人物が「探偵役」であることにまったく気づかず、中盤あたりになってようやく「あ、この人が探偵だったんだ・・・。」とわかる影の薄さ。
しかも性格が一貫していないような印象で、ボケボケっとしていたと思ったら急に激怒して乱暴になったり、優しさをみせたと思ったら次にはエライ毒を吐きまくる。
正直、この作品に出てくる探偵はつかみどころがなくて好きになれなかったです。

撓田村事件―iの遠近法的倒錯
小川 勝己 / 新潮社
ISBN : 4101264511
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by hiro-iti | 2006-03-02 00:24 |