ほとんど読書感想、たまに日記、まれに映画感想。


by hiro-iti
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西の魔女が死んだ

著者:梨木香歩

中学に入ってまもなく、学校へ行けなくなってしまった「まい」は祖母の家で過ごす事になった。
大好きな祖母と自然の中でゆったりと過ごすひと月間の生活は、まいに癒しの時間を与える。
中でも「魔女の血をひいている」という祖母の話に興味を覚えたまいは、「魔女修行」と称した生活を心がけているうちに精神的な成長を遂げていく。


一人の少女の成長物語。
短い話ながらも、生まれてから死ぬまでの人の一生を話の中に含む、なかなかに読み応えのある話でした。
この作品は「児童文学」ということらしいのですが、なんとも奥深い話なんだとビックリ。(自分の奥が浅いのかも)
自分が読んできた児童文学というものは、もうちょっと単純明快なものであったような記憶があります。

「自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか」

ものすごく心を救われる言葉です。
生きていく上で自分のテリトリー外でがんばる必要がある時ももちろんありますけど、基本的にこのスタンスでいれば、いろいろとがんばれる気力が沸いてきます。

残念なのは、できればこの本を自分が小学校の高学年から中学生に入ったばかりの頃に読みたかった。
その時に読んでいれば、この本が生きていくためのひとつの指針になっていたに違いなかったはず。

西の魔女が死んだ
梨木 香歩 / 新潮社
ISBN : 4101253323
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by hiro-iti | 2006-03-12 23:14 |