ほとんど読書感想、たまに日記、まれに映画感想。


by hiro-iti
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半落ち

著者:横山秀夫

W県警本部教養課次席、梶警部がアルツハイマー病に冒された妻を扼殺したと自首をしてきた。
急性白血病により若くして亡くなった息子の命日さえも忘れてしまった妻に懇願された形で殺してしまった梶。
嘱託殺人かと思われたその事件だが、梶が妻を殺害してから自首してくるまでに二日間の空白の時間があった。
その二日間に何をしていたのかを一切語らず、黙秘を続ける梶だったが・・・。

「自分好みの小説かどうか」ということは、最初の10~20ページを読めば大体わかります。
もちろんハズれることもありますが、当る確率は結構高い。
この本の最初の10ページまでを読んだ時「ああ、コレは来たぞ」と予感がしました。
予感は的中。かなりのめり込んで読みました。
「各種のミステリー年間ランキングで第1位を獲得」というのは納得です。

なんといっても構成が面白い。
妻を殺してしまった「梶」が主役でありながらも、実際に梶の謎の行動を探っていくのは取調べをする刑事だったり、事件を追う記者であったり、検事や弁護士であったりと周囲の脇役達。
それぞれが梶の行動に疑問をもち真実を探ろうとする内に梶の人間味溢れる人柄に惚れていく。
けれども梶自身が真実を語ろうとしない上に、「警察の不祥事」という事で事件を隠蔽する様々な圧力に屈していく姿にハラハラ。
なぜ梶は真実を語ろうとしないのか、梶は何を守ろうとしているのか?
最後にその答えが明かされた時、思わず涙しました。
(ちょっとあざといかな~、とチョッピリ思ったりもしましたが・・・。)

もともとは映画化になったときに友人が買った本を貸してもらったのですが、その友人は「なんだか読むキッカケを失っちゃって読んでない」との事。
「是非、読むべし」と言って本を返そう。

半落ち
横山 秀夫 / 講談社
ISBN : 4062114399
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by hiro-iti | 2006-04-08 10:28 |