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ほとんど読書感想、たまに日記、まれに映画感想。


by hiro-iti
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ブレイブ・ストーリー(原作vs映画)

もう勝負も何もあったものじゃありません。
原作の圧勝です。

そもそも原作を読んだのは1ヶ月ほど前のこと。
大概、読み終わった本のことは、すぐにこのブログに感想を書いていたんだけれど、ブレイブ・ストーリーはどうにも書くことが思いつかず、ほったらかしにしてました。
「何も書くことがないほどつまらなかった」というわけではもちろんなく、あまりにも素晴らしい本だったので書くことができなかったのです。
そもそも「面白かった」とか「感動した」とか小学校低学年並みの感想しか思いつけなかったし、「家族の絆が云々」とか「ワタルの勇気が云々」とか書くのも何だか無粋な気がして。

前からこのブログをちょくちょく見てくださっている方には、何とな~くお分かりになっているかと思うのですが、要するに自分、悪口ならそりゃあもう、湯水のごとく書くことが思い浮かぶのですが、褒めるとなると、なんて書いていいのかわからないんですよ。
まぁ、とにかく面白い本ですので、読んでない方は是非どうぞ。(と、やっぱりありきたりの事を書いてしまう)

映画はですね・・・・、何だありゃ。
もう期待通りというか、期待しなかった通りというか。
あのボリュームの原作を2時間弱に収めるというのは到底無理、だということは分かっていたので、原作とは違った独自の世界観で話が進むのはしょうがないと思うし、そうした方が映画としては面白かったのではないかと思う。
いっその事、原作では全体の3分の1ほどのページをかけて語られていた、ワタルが現実世界から幻界へ旅立つまでのくだりはバッサリとカットし、ミツルという存在もなくし、そのかわりに幻界でのワタルの冒険部分をもう少しじっくりと描き、ただの普通の一人の少年が旅を通じて仲間を得て勇気を獲得していく物語(まさにブレイブ・ストーリー)とした方がわかりやすくてよかったかも。
実際の映画では中途半端に原作部分をなぞっているようで、その中途半端さが物語を分かりにくくしている上に、まったく深みのないものにしている。

それに有名俳優ばかりを声優に起用したのは、失敗だったのでは。
宣伝上、しょうがなかったのかもしれないけど。
いや、どの声の人も「がんばってるなぁ」という感じは受けたんだけれども、観客にそんな事を感じさせちゃ声優としてはダメでしょう。
どの登場人物の声もかなりの違和感を感じた。(とくにカッツとミツル)

まだまだ言いたい事は山ほどあるのだが、コレだけは言っておきたい。
なんで映画に「ルウ伯父さん」を出してくれなかったのか・・・。
「ルウ伯父さん」って結構ゲイ人気が高い気がするんですけど、どうでしょう。
by hiro-iti | 2006-07-20 00:37 | 映画