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ほとんど読書感想、たまに日記、まれに映画感想。


by hiro-iti
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オーデュボンの祈り

著者:伊坂幸太郎

コンビニ強盗に失敗した伊藤は、気がつくと百年以上外界とは遮断された島「荻島」にいた。
未来が見える上に人の言葉をしゃべる案山子、物事の反対の事しか言わない画家、人を殺す事を許されている男など奇妙な人々が住んでいる荻島。
島には欠けているものがあり、外界の人間が欠けているものを置いていくという言い伝えがあった。何かと伊藤の世話を焼く島の住民、日比野はその「欠けているもの」を置いていくのは伊藤だと考えているようだが。
ある日、未来が見えるはずの案山子「優午」がバラバラにされているのが発見される。なぜ、優午は自分がバラバラにされる未来を阻止できなかったのか・・・・。


どうにも「しゃべる案山子」という存在が受け入れられなくて、はじめの方はダラダラと読んでいたのですが、残りページ半分というあたりでラストスパートかかりました。
話の本筋に関係ないように見えた登場人物にもきちんとした役割があり、すべての出来事が最後にはひとつに繋がっている。
読み終えた後はジグソーパズルを作り終えたような爽快感がありました。
もしくはクロスワードを解き終えた感じ。
それにしても、この本はファンタジーなんでしょうか、それともミステリー?
ちょっとわからないジャンル。

ちなみに
「天網恢々疎にして漏らさず」
この本を読んで初めてこの諺知りました。

オーデュボンの祈り
伊坂 幸太郎 / 新潮社
ISBN : 4101250219
by hiro-iti | 2005-08-28 04:24 |